エーゲ海に浮かぶギリシャのサモス島の概要を紹介します!
私たちはトルコのクシャダスから高速船で訪問しました。サモス島は派手さはなく落ち着いた場所でしたが、短時間の滞在でも満足感がありました。
地中海の島といえば、ヨーロッパの人たちがバカンスで訪れる場所。
サモス島も、東アジア系の観光客は見かけません。
欧米系と、トルコからのお客さんが多く訪れているようです。
<サモスの主な特徴>
- ギリシャの雰囲気をすぐに味わえるのんびりした島
- 小さな島だけれど、街全体が世界遺産登録されているピタゴリオや、ヘラ神殿後など、案外見どころは詰まってる。(屋久島より小さく、種子島より大きい477平方km)
- マリンリゾートとして楽しむのももちろん良い
- トルコからわずか1~2キロ、日帰りできる。
エフェス近くのクシャダスから船が行き来するため、王道の周遊ルートに追加しやすい。
サモス島の概要
サモス島の位置
広域マップ
もうちょっとクローズアップ
アテネ(中央ちょっと左のAthensと書いてるのがアテネ)からだと、サモス島とサントリーニ島(Santorini)は同じぐらいの距離ですね。トルコのそばだというのがわかります。
サモス島の形
右上に中心街であるサモスタウン(Samos) 、右下にピタゴリオ(Pytahagorio)があります。
中央のケルテウス山は1,434m。ハイキングする人もたくさんいるみたい。
人口は3万3千人ぐらい。
サモス島の歴史
さすがエーゲ海の島ということで、古くからの歴史遺物が残っています。
文字って偉大な発明ですね。
古代
- 豊かな都市国家で、イオニア文化の中心でした。イオニア同盟の都市の一つで、アジア側から繊維を輸入して貿易。エジプトやリビアなどの貿易と沿岸の開発。
- エジプトと艦隊同盟を組んだ。
- ジブラルタル海峡に到達した最初のギリシャ人だったと信じられている
- ワインと赤い陶器が有名。
- ヘラ神殿(ヘライオン)は最も有名な建物
-
暴君ポリクラテス支配下の紀元前6世紀、トンネルを掘って水道橋を建設しました。ユーパリノスの水道橋は、今も一部が残っていて見学ができます。
- ペルシャのアケメネス朝、アテネ、自治、など島の支配は移り変わりながらも、学問文化は盛んでした。
それ以降
- エジプト、シリア、ビザンチン、オスマン等々いろんな国の支配を受ける。それだけ要衝となる場所に位置する島で、最終的に1944年にドイツ占領から解放されてギリシャにもどりました。バルカン半島やトルコのあたりはみんな古来より奪い合っていたので、そこと海を繋ぐ場所って大切だったんですね。
昔から学問の盛んだった場所
昔から学問が盛ん。
彫刻や建築の学校などもあって、近隣から様々な有力者の師弟が留学していました。
有名人
- エピクロス(哲学者)
エピクロス派の始祖。現実のめんどさ・辛さから解放された状態を「快」として、人生をその追求のみに費やすことを主張した。(プログラマーみたいなもん?) - イソップ(寓話作家)
イソップは英語読みで、アイソーポスという名前で歴史書に出てくる。元々サモス市民の奴隷だったけれど、語りが上手だったから解放されたって。寓話を語るのが上手そうな顔してる! - アリスタルコス(天文学者・数学者)
宇宙の中心には地球ではなく太陽が位置しているという太陽中心説を最初に唱えた。こういう天文学が発達するのは、数学の理解できる素養があるからこそできること。すごい。 - ピタゴラス(数学者)
日本でも名の知られたピタゴラス。サモスの賢人と呼ばれた。三平方の定理で有名。ピタゴリオって街まであるぐらい。 - ヘロドトス(歴史化)も一時期住んでいた。
観光の見どころ
大きな島ではありませんが、一日で網羅するのは難しいです。
タクシーをチャーターしたり、レンタカーを借りて、
本当に”見るだけ”だったら可能ですが、
じっくり観光・堪能するには時間が足りません。
ギリシャの他の島と同じく
街・景色・雰囲気をゆっくり楽しむスタンスが良いと思います。
https://www.thecrazytourist.com/15-best-things-to-do-in-samos-greece/
これをピックアップする。
- Heraion of Samos(サモスのヘラ神殿(ヘライオン))
ピタゴリオン近郊にある。UNESCOの世界遺産に登録されている、古代サモスの街の遺跡。
紀元前6世紀。古代ギリシャ初めてのヘラの大型神殿。ローマ時代も建設が続けられたが完成しなかった。戦争などにより街は消失。
115の柱のうち、一本はオリジナルで立っている。 - Tunnel of Eupalinos(エフパリノスのトンネル)
ピタゴリオからカストロ山に続くトンネル。紀元前6世紀に建てられた。世界ではじめて、両側から掘り進めたトンネルで、緻密な計算のもとに掘られた。
カストロ山から古代ピタゴリオに水を運ぶ水道トンネルで、地上で戦いがあっても水を止められたり、毒を入れられたりする心配がなかった。
ここを訪れると、ヘルメットを渡されてベーシック(20分)か、ロング(1時間)かの滞在時間を申告して見学する。
紀元前6世紀に生まれたとして、みんながカンタン・安全に水を得られるようにしよう!と思い立ったとして、山を正しく掘れますか? - Kokkari(コッカリの漁村)
人気上昇中の小さな漁村。言葉で表せなプリティーさがある。
レストランやカフェがたり並び、写真映えするテラス席は埋まっていきます。
小さなビーチもある。 - Panagia Spiliani Church(パナイア・スピリアニス修道院)
ちょっとした高台にある教会。修道院の建物自体もきれいだが、景色が良かったというコメントが多い。確かに修道院の名前で画像検索したら見晴らし良さそうな写真が多い。 - Tsamadou Beach(ツァマドウビーチ)
オフィシャルヌーディストビーチ。と言いつつ、静かで素晴らしい砂浜として評判が高いそうです。ゆったり滞在するにはたぶんもってこいですね。
トルコの近くなのに、なんという文化の違い・・!
評判の良いビーチは他にも多数あるみたいです。 - Archaeological Museum of Pythagorion(ピタゴリオ考古学博物館)
ピタゴリオの町中にある考古学博物館。中はきれいで快適ですが、さほど大きくはありません。紀元前900年頃からのサモスの営みや遺物を紹介している場所です。写真の通り、建物の外には野外遺跡もあって、モザイク画などを見ることもできます。この島の変遷の説明に、ギリシャやローマなどの動きもセットで伝えられていて、かなり満足度は高かったです。
サモスはギリシャというだけあって、かなり日差しが強いので、博物館で見学しながら小休止も兼ねてみてはどうでしょう。 -
- Cave of Pythagoras(ピタゴラスの洞窟)
ピタゴラスの洞窟は写真の通り、ちょっとしたトレイルです。かなり急な階段を登っていった先の洞窟に小さなチャペルもあります。当時のサモスの僭主ポリクラテスから、ピタゴラスが逃れた場所として知られています。
歴史的な言われもさることながら、この場所からの海の眺めが非常に良い。 - サミアンワイン
甘口のデザートワインがギリシャの中でも有名で、他のワインも質が高いとのこと。太古より作っているだけのことはある。現地では飲み比べもできるので、試して気に入ったらお土産にどうぞ。
※私たちがいって良かったところはタビィの過去記事を参照ください
名所だなんだを紹介したものの、日帰りピタゴリオンだけでもけっこう楽しめたと言える。