トルコは事前勉強しなくても楽しい国です。
荘厳な建物、自然のパノラマ、美味しい食事、エトセトラ!
それでも、ちょっとだけでも事前勉強しておくと、現地での楽しみが倍増します。
がっつり勉強するというよりも、
”関係がありそうなもの”をかじる
という程度のカジュアルなものをタビィ夫が紹介します。
■小説
小説はフィクション入りだが読みやすい!
人物、物語と場所がリンクするから思い入れも深まっておススメです。
コンスタンティノープルの陥落 塩野七生
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トルコの最大都市、イスタンブールは元々コンスタンティノープルという場所で
キリスト教徒のいわゆる、西側の地でしたが、
1453年にトルコ、当時のオスマン帝国に奪取されて、イスタンブールとなります。
年表だと1行で終わります。
が、そこにどんなドラマがあったのか?
主に、攻められる側のビザンティン帝国(東ローマ帝国)側の視点を中心にしつつ、両側から物語が綴られます。
勝つ側があれば、敗れる側がいる。
戦の上手・下手だけではなく、いかにそこに至って、いかに勝ち・負けたのか。
淡々と、しかし心情が伝わってくる筆致で描かれます。
もし、著者のローマ人の物語を読んだり、
スキピオとハンニバルが活躍するアド・アストラを読んだりと、
ローマの勃興・興隆を知る人であれば更に、ついに訪れるこの帝国の終焉には心揺さぶられると思います。
トプカプ宮殿やアヤソフィアなど、必ず巡る観光スポットを見る時にも、
単にすごい建物、というのではなく、見方にもう一つ「ああ、あの場所」という視点が足されて楽しみ倍増です。
ちなみに物語に登場するマホメッド2世は
なかなかの冷徹な怖いスルタンという描かれ方です。
実際にトルコでの様々な施設での解説でも『冗談を好まない』などの人物説明があります。
一方で花を愛でる肖像画はよく登場しますし、
Panorama 1453という、まさにコンスタンティノープル攻略に特化した施設では、超絶イケメンのマホメット2世の姿を見ることができます。
トルコの子どもが描いた男前なメフムト2世の絵も一画に展示されていて、
勝った"こちら側"から見たら、やはり彼は英雄なのだ、と感じますね。
港町のマルマリスから高速船で行けるギリシャのロドス島まで観光する人は
ぜひこちらも読もう!(トルコ→ギリシャ→トルコと日帰り観光できる)
こちらは偉大なスレイマン大帝が登場します。
オスマン帝国-繁栄と衰亡の600年史 (中公新書)
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小説の紹介と言いながら2冊目にして小説ではない!すみません!
読みやすかった1冊を紹介していますが、この本じゃなくても
文庫サイズのこういう本を1冊読むと、なぜオスマン帝国が発展したのか分かります。
■映画
気楽に見れる映画を紹介しようと思いましたが、ハードボイルドなものばかりに。
007 スカイフォール
舞台は世界各所ですが、冒頭はイスタンブール旧市街が登場します。
グランドバザールは、通常あまり上から見下さないですが、映画ではグランドバザールの上を駆け巡るようなシーンも登場して、何気に貴重なショットです。
「007/スカイフォール」ビデオブログ イスタンブールでの撮影
一時期、amazonのprime会員は無料で見れましたが、今は無料期間が終了しているようです(残念)
裏切りのサーカス
私の激推し映画です。
これも007と同じく、イギリスのスパイ組織に焦点を当てた映画です。
が、アクションは少なく、より推理にウエイトがあります。
とはいえ緊張感もある。
イギリスのスパイ機関の中に潜んだソ連の二重スパイを探せ、というものです。
途中、キーになる舞台としてイスタンブールが登場します。
コメントを見ると賛否分かれてるようですが、
この映画はタビィ夫の一押し、何回も見ています。
こちらはprime会員だと引き続き無料で見れるようです。(やったぜ
原作の小説もおすすめ。ジョン・ル・カレのスパイ小説は面白いです・・
音楽
行進曲 CEDDİN DEDEN(ジェッディン・デデン)
街中やバスやテレビでは、POPSというか、
ダンスミュージックが流れているトルコですが、
たまに行進曲がかかっていることがあります。
その場合、このジェッディン・デデンが流れていることが割に多かったなと思います。
一度聞いたら覚えるメロディなので、一回聞いてみてください。
おまけ 史上最悪の死亡シーン
最後に、世界中でバズった「史上最悪の死亡シーン」。
英「インデペンデント」紙が、1974年製作のトルコ映画「空手ガール(Karateci Kız)」の殺人シーンを「映画史上最悪の死亡シーン」としたというやつです。
現地で更に深く楽しみを倍増させるのにはオーディオガイドが活躍