世界遺産ドゥッガ遺跡を散策part.1
ドゥッガまでの行き方
チュニジアの首都チュニスからドゥッガ遺跡まで110kmの道のり。
電車やタクシーでは行けないので個人旅行ならドライバーを雇うかバスで
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前回の記事では、チュニスからドゥッガ遺跡に到着したところまで書いた。
この記事ではドゥッガ遺跡の紹介をする前に、まずは気候や服装について書いていく。
ドゥッガ遺跡とテブルスーク市街地の気候と服装
体温調整できる服装で行くのがおすすめ。
当日の服装+リュックに入れて持っていたアイテム
- 内側ボア付きのアウター(着用→途中で脱いだ)
- ウルトラライトダウン(持参→使用せず※往路バス車内で使用した)
- ネックウォーマー(着用→途中で脱いだ)
- 裏起毛のデニムパンツ(着用)
- ショートブーツ(着用・適温)
- サングラス(常時着用)
- 手袋(使用せず)
この装備はあながち間違っていなかったように思う。
結果として使用しなかったり途中で脱いだ服もあるけど、夕方は冷えて、アウターもネックウォーマーも必要になったし、日によっては天気が途中で変わることもあろうかと思うので、晴天の予報だとしても防寒装備は必要。
おすすめの靴
レディース
実際わたしがドゥッガで履いていた靴。
TEVAのEmber Mid
おすすめポイント
・靴底にクッションがあり、舗装されていない道でも疲れづらく歩きやすい
・足首が冷えない
・撥水生地
・見た目が可愛い
・North Faceのヌプシレベルの温かさはないけど、普通のスニーカーより温かい
冬の外出、旅行におすすめ。
メンズ
TEVAのEmber Moc
これも夫が実際ドゥッガで履いていた靴。この靴は、”かかとを踏んで履ける”、”ルームシューズにもおすすめ”というセールスポイントがあり、舗装されていない不安定な場所を長時間歩くことには適していないように思えるけど、実際は歩きやすく快適だったそうだ。
おすすめポイント
・靴底のクッションが程よく入っていて柔らかく歩きやすい
・足への締め付けがなく快適だけど、きちんと足をホールドする
・撥水加工
・見た目が可愛い(私の感想)
・North Faceのヌプシレベルの温かさはないけど、普通のスニーカーより温かい
NIKEなどのスポーツブランドのスニーカーと歩きやすさの比較をすると、そちらに軍配が上がるものの、とても気に入っているとのこと。
Ember Mocを履いている夫を見ていて、着脱が非常に楽そうなのが羨ましかった。(特に飛行機内や、ホテルのスリッパから靴に履き替えるとき!)
また、見た目も可愛くて私も欲しくなったので、先日購入した。
オンラインショップで見ていた時は丸っこくてもっさりした靴に見えていたけど、実際履いている状態は意外と可愛い。
春夏の服装(予想)
かなり暑く日陰も少ないので日中に遺跡を長時間歩くと熱中症になる危険性がある。
汗で衣類が張り付いて汗が蒸発しづらくなると、体温を下げられずに熱中症の危険性が高まるので、アウトドアブランドで冷感インナーや日除けアイテムを準備するのがベストかと思う。
高温で日差しがきつい場所では肌を露出すると、酷い日焼け(火傷!)をするので、布で覆った方が良い。
たとえば・・・
- 半そでカットソー
- 長袖の羽織りもの(カーディガンなど)
- 肌に張り付かないロングスカート
- 帽子
- サングラス
晴天の日の昼間は暖かい
ドゥッガは首都チュニスよりも最高気温、最低気温ともに数℃低い。
以下は私たちがドゥッガへ行った日の感想。
滞在時条件:真冬(1月)晴天。朝9時半頃~14時頃までずっと屋外。坂道を上がったり下ったり、岩に登ったり、と活動量多め。
■日なたは全然寒くない。むしろ暑い。
■日陰は冷える
■歩いている間はアウター不要
■日差しが非常に強く、木陰も全くないエリアも多いので常に眩しい&頭がジリジリ焼かれる。(暑い季節は熱射病・熱中症になりそう)
■女性:日なたでは長袖インナーシャツ+パーカー+デニムパンツで適温
途中まではアウター&ネックウォーマーをしていたけど暑くなったので、それらはリュックへ片づけた。
■男性:長袖インナー+長袖ネルシャツ+デニムパンツで適温
日差しが弱い日は寒い
暖かい日であっても日陰は空気が冷えていたし、石のベンチに座るとお尻がキンキンに冷たくなる程度には寒い。
■(おそらく)雲の多い日や風のある日は防寒着必須
テブルスーク市街地の気候は?
テブルスークの市街地はドゥッガ遺跡とさほど遠くないので気候もほぼ同じだと思う。同じく日中は晴れていて温暖だった。
■日が落ち始めると急激に冷え始め、アウターが必要になった
チュニスも朝晩は凄く冷えるけど、ドゥッガの朝晩はそれ以上に寒い。
持ち物の注意点
どの季節でも必携となるのはサングラス。真冬でも日差しがとても強かった。日陰がほとんどなく、常時眩しくてサングラス無しでは目を開けていられない。
あとは帽子もある方がベター。夫は旅行前に散髪をして坊主頭だったのだが、日差しが頭皮を刺激して(?)頭痛を起こしていた。
ドゥッガ遺跡を散策する
やっとたどり着いた場所は遺跡の南の方にある駐車場。
小さなボックスにスタッフが一人いるけど、チケット売り場は無い。
ひとまずハイライトである円形劇場へ向かうことにした。
上の地図のParkingというところからスタートして徒歩10分の予定。
下の図がドゥッガ遺跡の全貌。
広い範囲に点々と遺跡があるけど、①~㉑の数字が振られている場所が特に保存状態の良いハイライト的な場所。
この地図をスマホで見ながら1つずつ見て周った。
▼上の地図はこちらのサイトでダウンロードできる
File:Dougga map-fr.svg - Wikimedia Commons
歩きだしてすぐに目に入ったのは、ユネスコ世界遺産のマーク付きのDOUGGA(ドゥッガ)表示。楽しみ!こんにちは!ヌミディア王国!!
アインドゥラの泉
(たぶん)
ゴロゴロと貴重であろうものが転がっている。なんて書いているか読めたらもっと面白いのに、さっぱりわからないのが残念。
すぐ隣に畑が広がっていて、唐突に建っている柱が異質な存在感を放つ。
ヌミディア王国として栄えていた時はこの場所も立派な建物があったんだろう。
遠くに立派な何かが見える。早くあそこまで行きたい!
舗装もされていない砂利道をのんびりキョロキョロしながら歩いていたら、どこからともなくオジサンが現れた。 なんだろう?と思っていたけど、どうやら私たちを先導しているっぽいことに気付く。
時折振り向いて私たちの歩く速度に合わせて15mくらい距離を保ちながら歩いているおじさん。蛍光の黄色いジャケットを着ている。
道中、気になる石の壁や遺跡の欠片が視界に入るけど、わたしが立ち止まるたびにオジサンが待っているので撮影もほどほどに歩く。
おじさんはスタッフなのか、ガイドの仕事をしているのかわからなず、どこまで行くつもりだろう?と思っていたら、私たちが目指していた円形劇場の近くに到着。チケット売り場がある小さな建物まで先導してくれたようだ。
途中、三差路がいくつかあったけど、おじさんが先導してくれるから迷わずに済んで良かった。
チケット売り場
駐車場のスタッフの人からチケット売り場へ連絡が入って、先導に来てくれたのかもしれない。
チケット売り場の前でスタッフのおじさんが2人座っておしゃべり中。私たちを見て、「なに人?」「どうやって来たの?」とかいろいろ質問してくる。好奇心旺盛。
ルアージュで来たと言うと、「誰のルアージュ?」と名前を聞いてくる。
チュニスみたいな都会ではなく、人が多い場所じゃないから、働いている人たちはみんな顔見知りなのかも。
無事チケットを購入でき、どう周るかネットで見つけたマップを使ってざっくり検討した。
円形劇場
なんて書いているかわからないけど、繁栄していた時代を彷彿させる。
こんなに状態が良いとは思わなかった。元々168年にドゥッガの一族によって建てられたけど、改修工事がされているので綺麗なのだそうだ。観覧席は19段ある。
階段を昇っていくと結構な高さがある。
のぼりきると、景色が最高。徐々に朝もやが晴れて青い空が広がってきた。
広大な緑の土地が広がる田舎町にある巨大遺跡の一部。 円形劇場以外も楽しみ。
上の写真の石の壁のようなものは円形劇場の一部。サイズ感がわかりづらいけど、人が立つと意外に大きいのがわかる。
真っ青な空。人もいないし、じっくり見れる。早起きして良かった!
朝ごはん代わりに前日にスーパーで買ったお菓子を食べながら歩く。
▼これ安くて美味しいし軽食にぴったり KifのBisucuit Forre
チュニジア | スーパーマーケット2店舗で買ってみた!おすすめのお土産 - タビィ旅ブログ
ネプチューン神殿と地下室 Temple de Neptune et Crypte
サターン神殿 Temple de Saturne
ひと気が無いのでのんびり遊び撮影。世界遺産なのに人が全然いない。
高い場所にあるのでとにかく見晴らし最高。
次のスポットへ向かってヌミディア人の壁の内側を適当に歩く。ここまでわざわざ来たのだから全部見ていきたい。
遺跡のメインスポットである神殿や市場が密集している場所はぐるっと周って最後に見ることにした。
乾いた砂と岩が多い土地に時々サボテンが群生している。
貯水場 Citernes
▼貯水場の上は畑の畝のようになっている。
ミネルヴァ神殿 Temple de Minerve
貯水場のすぐ北側にある。
基本的に屋根はなくなって柱と壁が残っている場所が多い。
この辺りは草食動物のフンがコロコロ落ちている。
私も尿意を催していたのでこっそり済ませたい、いつか漏らす、という状態だったが、世界遺産の真ん中で・・というのはよろしくないと我慢した。(トイレは無いし、半分野犬のような犬もうろついているので、どうしてもの場合は最悪やってしまっても許してもらえそうな場所ではある。)
貯水場側へ戻って、南に向かって歩いて行く。
ゴロゴロとローマ時代を思わせる物が転がっている。
オリーブの木がたくさん。
歩いているとオリーブの木の根元に穴が掘られていて、その中になにやら埋まっている。きっとこんな感じでまだまだ埋まっている貴重な遺物が沢山あるんだと思う。
次の記事へつづく